病院の情シスで働く医療情報技師の奮闘記

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【本人談】何が楽しくて病院の情シスをやっているか

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病院のSEとして10年以上働いている@whitefox21seです。

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SEには馴染みが薄いと思いますが、病院にも情シスがいます。電子カルテシステムやそれを取り巻く部門システムの管理、サイバー攻撃対策など、情報システム全般の運用を任されます。

「病院の情シスなんて聞いたことない。何をやる仕事なの? 何が楽しいの?」という目で見られているのは分かっています。ネットでもよく、そういう風に書かれますね。確かに、病院ってSEが居るイメージないですよね。居たとして、何をするのかよく分からないし、病院ってだけで閉鎖的で嫌なイメージ。そんな印象を持つのではないでしょうか。

 

このブログに辿り着いた人は、何らかのきっかけで病院のSEについて調べようとしている人でしょう。そこで今回は、現役院内SEの立場から、そんな質問に正直に答えたいと思います。

 

 目次

 

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whitefox21.hatenablog.com

 

正直言うと、ワクワク感はない(笑)

 

のっけから正直に言うと、正直ワクワク感はないです(笑)。

 

そんなストレートに言うなよ・・・

ちゃんと理由を説明しますから、最後まで聞いてください!!

私にもSEとして働いていた時期があり、その頃はチームで一つのプロジェクトを終わらせるミッションに高揚し、楽しめていました。部隊の最前線で戦っているように感じ、会社の看板を背負っている自負すらありました。

病院では、情シスは縁の下の力持ち。院内で稼働するシステムを管理し、障害が起きれば直ちに復旧させる。現場のニーズに応じて新たなシステムを提案・導入・構築する。そんな仕事になります。多くの病院では少ない人数で回しているので、私のようにひとり情シスの場合も多々あります。

 

開発をすることは少ないです。既成品では手が届かないところを補うのにちょっとしたものを作ることはありますが、あくまで補完的な役割。それも、一人でコツコツ作ってリリースするケースがほとんどです。誰かと協力するようなことも少ないです。

 

エンジニアの本分は開発なので、SEにとってのやりがいは、やはり「ものづくり」になるでしょう。その観点で考えると、開発技術があまり必要とされない情シスの仕事は、あまり楽しめないだろう、と思うわけです。

 

▼病院のSEをやっていて感じるやりがいについて、経験者としての感想をこちらの記事にまとめました。興味があれば、ぜひ一緒に読んでみてくださいね。

whitefox21.hatenablog.com

 

 

楽しさよりも、定年まで安心して働ける場所を選んだ

「じゃあなんでそんな仕事をしているんだ?」と言われそうですね。答えは、病院なら定年まで安心して働けると考えたからです。

 

「定年まで働ける」の意味は2つあります。1つは、勤め先が存続しているか。もう1つは、自分が定年まで居られるか、です。

 

病院は公益性の高い存在だけに、経営が危ないときには公的補助金が下りたりします。また、病院の収益は国が定める「診療報酬」というルールに則って決まるため、いわば「生殺与奪の権」(一度言ってみたかった)を国が握っている状態。

一般企業は市場競争に晒されるため、財・サービスの価格を決めるのは顧客ですね。安すぎれば企業は儲かりませんし、高すぎれば売れずに潰れてしまいます。企業は、顧客が買ってくれる値段に併せて、売るモノの価格を決めるわけです。顧客が振り向かなければ、企業は存続できません。

いっぽう病院の場合、医療サービスを受けるのは患者ですが、患者が支払うのは3割で、残りの7割は国の社会保障費によって賄われます。病院の収益の大部分は、公的支払いに依存するわけです。病院が国に対して発行する請求書のことをレセプトと言いますが、レセプトの内訳は好き勝手に決められるのではなく、国が決めた診療報酬制度の枠組みに則って決めます。つまり、病院にお金を払うのは(大部分が)国。国が病院を「生かそう」と思えば、儲かるようなレセプトのルールに変更出来るわけです。

潰れられたら困る病院は、意地でも国が潰さないでしょう。このことから、病院は倒産の危険が少ない、安定した働き先である、ということが言えます。

 

 

自分が定年まで居られる、というのも病院を選んだ理由です。SEの頃、会社には定年間際の社員がほぼいませんでした。50代の社員は部長・課長クラスのみで、平社員には居ません。もし、出世できなかったらどうなるのか? 定年まで自分はこの会社に居られるのか? そんな疑問というか、不安を感じていました。

病院の職員は、性質的に年齢層が高めです。医師や看護師では50代は普通にいます。私の周りの同業者でも、30代は若いくらいで、40~50代は現役で働いています。役職に就いていなくても、そういう人と同じポジションに行くんだ、ということが分かるわけです。

 

また、体力的な問題も抱えていました。はじめは開発業務に意欲と熱意を持って仕事していたものの、次第に深夜残業のオンパレードに苦しみ、この仕事を一生続けられるのか悩みました。体力、というのは意外と馬鹿に出来ない要素なんですよ。

例えば、ネットでは看護師は高年収で勝ち組だと言われます。傍から見れば年収だけに目が行きますが、実際には、本人は辛くて辞めたがっていたり、体調不良なのに無理を押して仕事していたりします。体力勝負の面があるので、気持ちはよく分かりますね。私の友人も、隠していますが精神安定のために薬を常用してたりします。

 

定年間際でも居場所があり、体力的にも十分働ける。そうした観点から、私は病院の情シスを選びました。

 

▼私がIT業界を去って病院に転職し、得られたものをこちらの記事でまとめました。SEから病院への異業種転職はめったにないケースだと思いますので、ぜひ併せてチェックしてみてくださいね。

whitefox21.hatenablog.com

 

 

仕事を選ぶ基準は人それぞれ。自分の価値観を大事にしよう

ですので、私はやりがいというよりも使命感で仕事をしています。病院にはシステムを安定稼働させる技術者が必要なので、自分がその勤めを果たそう。情シスという仕事を通して、地域医療に貢献しよう。そう考えています。

 

また、私の場合は完全週休二日制・定時上がりなので、私生活を大事にしています。早ければ18時には帰宅し、子どもを風呂に入れたり、一緒に遊んだりしていますね。そう、私生活の時間がたくさん持てる、という意味では、情シスの仕事は楽しいと言えるかもしれません(笑)。定時で上がるために勤務中はマッハで仕事をしていますし、この仕事をしているおかげで、早く家に帰れているわけですからね。SE時代にはまず定時に仕事を終えるのが無理でしたし、出来たとしても周りが定時で帰りませんでしたから。

 

今の若者は残業嫌いで、そこそこの給料で満足する、みたいなことがよく言われます。もしそれを目指すなら、病院の情シスは一つの選択肢かもしれないですね。この仕事は楽だよ、と言いたいわけじゃなくて、言いたいのはIT企業に比べたら病院はブルーオーシャンで、常に成果を上げないと他に出し抜かれる世界とは違うよ、ということ。めったに潰れない、安定した職場で情シスをすると、こんなメリットがある!ということを伝えたいのです。

 

▼病院はブルーオーシャンだ、と私が考える理由をこちらの記事に書きました。暇つぶしにでも、ぜひ読んでみてください!

 

whitefox21.hatenablog.com

 

▼元SEから見た、病院という独特な世界の感想をこちらの記事にまとめています。病院って、怖いイメージがあるかもしれませんが全然そんなことはないんですよ。ぜひ、併せてお読みください。

whitefox21.hatenablog.com

 

病院の情シスに興味を持つきっかけになれば嬉しいです!

 

▼病院のSEについてもっと知りたい方! 現役の私が書いた転職関連の記事群をこちらのページで一挙公開しています! チェックしてみてください!

 

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 最後に

当ブログでは、病院に勤務するシステムエンジニアの私が、関係法令の改正やパソコンのトラブルシューティングなどをSE目線から紹介しています。

 

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