病院の情シスで働く医療情報技師の奮闘記

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病院のSEはブルーオーシャンなのか?

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ZDnetの記事で、レッドオーシャン企業のひとり情シスは忙しいよ、という寄稿がありました。レッドオーシャンとは、参戦者が多くてしのぎを削り合っている状況のこと。逆にブルーオーシャンとは、逆に競合が少ない状況のことを意味します。

 

そんな観点で自分の仕事(=病院のSE)について考えたことがなかったので、今回はこれをテーマに考えてみたいと思います。

 

 目次

 

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▼院内SEの仕事を探すなら、転職サイトの活用がおすすめです!現役の目線からこちらの記事で具体的な方法を説明しましたので、ぜひ併せてお読みください。

whitefox21.hatenablog.com

 

 

レッドオーシャン企業のひとり情シスは忙しい

まず、該当の記事がこちら。

 

japan.zdnet.com

 

レッドオーシャンとは直訳で「真っ赤な海」。人がごった返して競争率が高い状況の比喩表現です。例えばYouTubeは、以前は配信者が少なくブルーオーシャンでしたが、今は芸能人も参戦するほどの過熱ぶりでレッドオーシャンと化し、非常に競争率の高い市場になっています。

 

レッドオーシャンに身を置くということは、しのぎの削り合いに参戦し、他のプレーヤーを出し抜かなければ勝てない世界で勝負する、ということ。市場が成熟している分、競争に勝てないと生き残っていくのが困難なわけです。

そんな世界なので、情シスには経営層から次々と舞い降りる指令をこなし、スピーディーに対応していくことが求められます。「縁の下の力持ち」なので、「いついつまでにやれ」「なぜこれが出来ないのか」というように風当たりがキツくなることも。顧客は社員なので、同胞である分 クレームや言い合いになりやすい立場にあります。

 

情シスって、立場的には「下」に見られることが多いんですよね。社内環境を整える役割なので、総務のITバージョンという位置づけ。売上に直結しない部署なので、顧客と直接交わる営業やSE部門と比べると、「お前ら、俺らのために頑張れよ」という姿勢が見えたりします。これは情シスという仕事の特性上、仕方のないことと割り切るしかないですね。

 

社会人に成り立てのころ私はSEとして働いていたので、正直総務部は「会社の何でも屋」、事務処理を頼む部署くらいにしか思っていませんでした。社員向けの仕事をしている部署は、どうしてもそんな風に見られがちです。

 

唯一救いなのは、仕事相手が内輪である分、駆け引きや交渉がしやすいところ。取引先であればある程度の要求は飲まざるを得ませんが、同胞が相手ならば交渉次第で自分を優位な立場に持っていくことができます。社内のさまざまな部署とコネクションを張っておくと、主張を通したり、協力者を得たりしやすくなります。

 

▼レッドオーシャン企業は忙しいですが、反面待遇が良い面もあります。病院のSEは別名「医療情報技師」と呼ばれますが、システムベンダーで勤務する道もあり、そちらは給料が比較的高い部類に入ります。こちらの記事で求人情報を紹介しましたので、併せてチェックしてみてください。

whitefox21.hatenablog.com

 

 

病院のSEはブルーオーシャン?

さて、病院のSEはどうでしょうか。他院とのしのぎの削り合いはもちろんありますが、生活に欠かせない分野なのでそうそう潰れることがなく、厳しい競争か、というとそうでもありません。病院の仕事が安定しているゆえんです。

そのため、競合が少ない、という意味では「ブルーオーシャン」と言えます。

 

私自身、この仕事に就く前までは病院にSEがいるなんて知りませんでした。

 

病院とSEって結びつかないよね。

 

レッドオーシャン企業の情シスに比べれば、病院のSEはそこまでハードではありません。実際、私も毎日定時出勤・定時退社で、完全週休二日制です。

 

▼院内SEの仕事はきつくない!という話をこちらの記事で書いています。

 

whitefox21.hatenablog.com

 

主な仕事は、問い合わせに対するヘルプデスクと障害対応。ヘルプデスク業務は、製品に慣れないうちは手間取りますが、慣れてくるとマニュアル的に対応できてくるため、経験年数が上がれば上がるほど短時間で終わります。障害対応は経験が物を言う世界なので、よっぽど重大な障害が出ない限り、場数を踏むほど難なく対処できるようになります。

 

この仕事は、「IT介護」と揶揄されるくらい、初歩的な指導が多いのは事実。現場の職員は多くがパソコンに疎いので、データのバックアップの取り方、メールアカウントの設定方法、Excelの操作方法といったレベルの問い合わせも多く受けます。そこが、生粋のSEには耐えられない一面かもしれません。

 

院内の情報システムは、ベンダーが開発した既製品を利用する場合がほとんど。製品の仕様理解が中心で、バリバリ開発することは少ないです。

その代わり、ITに疎い医療従事者に対して電子カルテの使い方を指導したり、困っていることをヒアリングしベンダーへシステム改修を依頼したり、といった役割を担います。SEの割に、人とのコミュニケーション力が求められることが多いです。

なので、純粋にエンジニアの仕事をしたい人にはあまり向かないと言えます。

 

ブルーオーシャンだから先行者利益を狙える!というわけではないですが、常に競争に晒される厳しい世界ではない、と言うことは出来るでしょう。

 

栄枯盛衰の激しいIT業界に疲れた、という人には向いているかもしれません。

 

競争に晒されないぶん、安定しているわけだね。

 

ブルーオーシャンと言われると、気になるのは稼ぎの方ですよね。ブルーオーシャンを「未開拓の地」と捉えると、市場が形成段階で未熟である、と考えることもできます。

知り合いや巷の求人情報から察するに、年収相場はこれくらいだと私は見ています。

 

whitefox21.hatenablog.com

 

役職に就いていたり、激務の病院だったりすると年収はもっと上ですが、平社員だとだいたいはこれくらいだろう、というのが私の肌感覚。

 

▼医療情報技師が年収を上げるための提案をこちらの記事で書きました。良かったら参考にしてみてください。

 

whitefox21.hatenablog.com

 

 

激務じゃない仕事を狙うなら、病院のSEはおすすめできる

以上のことから、激務じゃない仕事がしたい人には、病院のSEはおすすめできると言えます。決してヌルい仕事ではありませんが、毎日終電まで残業したり、休日返上で開発に追われたり、といったことはまずありません。それなりにワークライフバランスが整った仕事生活が送れるはずです。

 

この仕事は外注やベンダーの保守で十分、と言う方もいますが、小規模な病院やクリニックならともかく、IT化が進んでいる現代において、常駐のSEなしに病院情報システムを円滑に運用させることは難しいでしょう。この仕事は、保守という言葉を使うと平凡に聞こえますが、医療従事者と密にコミュニケーションを取って進めていかねばなりません。

電子処方箋、マイナ保険証、オンライン診療など病院をめぐるIT化は目白押しで、病院のSEの役割はますます広がっていきます。病院は滅多なことでは潰れない公益性の高い分野ですので、将来性・安定性は他業種に比べて高いと言えます。

 

激務じゃない仕事を選びたい方は、病院のSEを選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

 

▼院内SEの仕事はマイナーなだけに、求人を探すにはひと工夫要ります。こちらの記事をぜひ参考にしてみてください。

whitefox21.hatenablog.com

 

 

 

 最後に

当ブログでは、病院に勤務するシステムエンジニアの私が、関係法令の改正やパソコンのトラブルシューティングなどをSE目線から紹介しています。

 

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