こんにちは。当ブログをご覧いただき、ありがとうございます。
管理人の白狐(しろぎつね)です。
医療情報技師を目指す方が真っ先に知りたいのは、やはり年収ではないでしょうか。
就職や転職を考える上でもっとも重要な要素ですよね。
医療情報技師は世間にはあまり知られていないニッチな職業ということもあり、ネット上の情報が少なく、「医療情報技師 収入」「医療情報技師 給料」で検索してもなかなか現実味のある情報が出てきません。
転職サイトの情報は参考にはなりますが、当然ながら住んでいる地域や年齢、男女、資格の有無などによって変わってきます。東京と地方とで単純に比較したところで、「地元のあの病院で働いたらいくら貰えるのか」は見えてきません。
そこで今回は、医療情報技師として10年以上働く管理人が、「地元で医療情報技師として働いたとして、いくら貰えるのか」を知る方法について話をしたいと思います。
目次
医療情報技師の年収は、事務と同程度
まず結論から言うと、医療情報技師の年収は「病院事務と同程度かプラスアルファ」と考えてよいでしょう。
医療情報技師は「技師」と名の付くものの、医師や看護師とは違い専門職としての求人は少ない方です。病院には「診療放射線技師」「臨床検査技師」などの国家資格を持った職員がおり、これらは法的に役割が定められた資格です(例:診療放射線技師法、臨床検査技師等に関する法律)。病院には必需の職業となっています。
いっぽう医療情報技師は民間の資格ですので、これらの資格に比べるとまだ認知度も低く、どちらかと言えば事務の括りに入ります。私の周辺の話を聞いていても、大体事務と同程度に落ち着くことが多いようです。
なにしろ、医療情報技師の領域であるシステム管理を、総務課や医事課の職員が兼務していることがあるくらいです。私の体感としては、中小の病院ではそれが一般的と言えるほどです。
現状、医療情報技師は病院にとって必需とまでは言えないものの、院内で稼働するシステムは年々高度化・複雑化し、医療のDX(デジタル・トランスフォーメーション)やAIの活用などで活躍が期待される存在になっています。
これまでの病院の「IT化」と言えば紙を電子化することでしたが、これからは「蓄積したビッグデータを可視化して課題を見える化する」「人手不足をAIの自動化で補う」というように、より経営に近い領域で実践していくことが求められるようになります。
こうなれば、もはや事務職が兼務できるレベルではなくなり、システムに精通した医療情報技師の専売特許となるでしょう。そういう意味で、成長過程にある職業と言えます。
医療情報技師の求人は少ないものの、もちろん存在します。いったいどれだけの求人があるのか興味のある方は、下記記事で探し方を紹介していますのでご覧ください。
▼医療情報技師の求人を探すには、こちらの記事を参考にしてくださいね。
ハローワークのサイトで病院事務の求人を見てみよう
さて、ひとくちに病院と言っても全国各地に大小さまざまな病院があります。都道府県別や市町村別、公立か私立か、などで求人の待遇は異なるので、収入を一律に括ることはできません。
従って、地元で就職した場合の医療情報技師の年収を知るには、その地域の病院事務の求人を見るのがオススメです。その求人のプラスアルファくらいが年収となると見込まれます。
事務の求人なら、就職サイトなりハローワークなりで簡単に調べられますし、病院事務の求人はたいていの病院で募集しているため、探しやすいのです。
▼なお、下記記事では「院内SE」の年収について、転職サイトのデータを取り上げたり、他のシステムエンジニア業と比較したりしながら説明しています。院内SEとは病院のシステムエンジニアのことで、医療情報技師とほぼ同意義です。よりリアルな数字を知りたい方は、併せてご覧ください。
医療情報技師を目指す上で知っておいてほしいこと
医療情報技師の年収について、およそ見当がついたでしょうか。
近年は、病院でも情報システム部門をしっかり設けて、専任のSEがシステム管理を行うところが増えてきました。ただし中小規模の病院では、まだまだ「1人情シス」状態のところも多く、他業務を兼務するケースもたくさん見受けられます。
実は兼務でやることは、悪い面ばかりではありません。ある意味、必然でもあります。
医療情報技師は「医療」の名の付くとおり、医療分野の知識も持ち合わせた人物。システム管理だけをやりたいと思っても、医療の現場を知らずにシステムを設計することはできないのです。
総務課や医事課を経験することで医療現場の実態を肌で覚えられるので、実際の運用を考えたシステム設計ができます。システムしか知らないようでは、一見自分では理想的に思えても、現場を無視した「机上の空論」になりかねません。
「この人は現場を知らないで話しているな」「何も分かっていないな」
と一蹴されてしまうわけです。
システムエンジニアとして設計や開発に携わってきた方であれば、他業務をやらされることに嫌悪感を抱くかもしれません。しかし医療情報技師は医療に特化したSEですから、そこを避けて通るのはできません。この点もしっかり認識した上で医療情報技師を目指して頂ければ、後悔しない転職ができるのではないか、と私は思います。
ぜひ、参考にしてください。
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