病院のSEとして10年以上働いている白狐(しろぎつね)です。
最近iPhoneを買い替えたのですが、今のiPhoneは移行作業がすごく楽ですね。WiFi環境に置けば隣に置くだけでデータ転送ができますし、パソコンに繋いでiTunes経由で移行すればデータ量が多くても1~2時間で移行作業が終わります。保存している写真やインストール済みアプリだけでなく、アプリ内の設定や画面の明るさなど旧端末の使い勝手をそのまま新端末に引き継ぐことができます。普段の使用感をそのままに、機種だけを新しくできる。なんて素晴らしいんでしょう。
しかしそんな便利なiPhoneでも、自動では移行できないデータが存在します。中には移行作業を忘れてしまうと、大切なデータが引き継げなくなったり、ログインが必要なアカウントにアクセスできなくなったりなどの不利益を被ることになります。
そこでこの記事では、iPhone移行時に見落としがちな作業リストを実体験からまとめます。
目次
- iPhoneの通常の移行作業だけでは移せないものがある
- Suicaなどのタッチ決済アプリ(Apple Pay)
- 銀行系アプリなどのソフトウェアトークン
- Google Authenticator
- LINEのトーク履歴
- iPhoneを機種変更しても、少しの間は手元に置いておくのが吉
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▼私がiPhone7からiPhone13 miniへ機種変更したときの話をこちらにまとめています。Touch ID信者の方にぜひ読んでもらいたいです!
iPhoneの通常の移行作業だけでは移せないものがある
iPhoneを旧端末から新端末へ移行するときの方法は、2つあります。
- 新旧のiPhoneを横並びに置いて、WiFi経由でデータを移行する「クイックスタート」アプリを使う(楽だが、無線を使うためデータ転送に時間がかかる)
引用:クイックスタートを使って新しい iPhone や iPad にデータを転送する - Apple サポート (日本)
- パソコンのiTunesに旧端末のバックアップを保存し、そのデータを新端末へ復元する(パソコンが必要だが、有線でデータ転送するため時間が短く済む)
引用:
ほとんどのアプリやデータはこの作業をすれば移行が済みますが、一部のアプリは個別の事前準備や移行作業が必要です。それらを順に紹介します。
Suicaなどのタッチ決済アプリ(Apple Pay)
Apple PayにSuicaなどのタッチ決済カードを登録している場合は、旧端末にてiCloudアカウントにカードの紐づけを行ったあとに端末から削除し、新端末にてカードを登録する作業が必要です。
交通系カードは、iPhone本体に情報が記録されます。これをiCloudに紐づけることで残高情報がクラウドに保存されます。カード情報は1つの端末にしか登録できないため、クラウドに紐づけた後は旧端末からカードを削除します。このとき、「削除」とは言っても「端末からカードを外す」という意味で、カードの残高がどこかへ消えるわけではありません。新端末にてiCloudアカウントを設定すれば、そこにカードの情報が紐付けられていますので、Apple Payにてカードの登録作業をやり直すことで残高が復活します。
旧端末でiCloudへの紐づけ作業をしていないと、新端末でカード情報を引っ張ってくることができず、残高が引き継げません。怠ると大事なお金が消えてしまいますので、忘れずにやっておきましょう。
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銀行系アプリなどのソフトウェアトークン
一部の銀行系アプリは、ログイン認証として「ソフトウェアトークン」を採用しています。トークンとは一度きりのパスワードを生成する機械で、ソフトウェアで実現するためこう呼ばれています。トークンから作られる使い捨てパスワードをログイン認証に用いることで、他人に突破されない強固なセキュリティを担保しているわけです。
トークンは基本的に1台のスマートフォンにしか登録できません。そしてトークンを移行するには、旧端末でトークンを解除し、新端末で新たに設定し直す作業が必要になります。
トークンの解除作業は、トークンが保存されたスマートフォン本体からしかできないため、旧端末での解除作業を忘れてしまうと厄介になります。面倒な解除依頼をしなければならなくなるため、これも忘れずにやっておきましょう。
Google Authenticator
2段階認証アプリとして有名なGoogle Authenticator。これも、移行するには旧端末が必要です。移行作業自体はとても簡単で、旧端末のGoogle AuthenticatorアプリでQRコードを表示させ、新端末からコードを読み取るだけ。
しかしこれを忘れて旧端末をリセットしてしまった場合、Google Authenticatorを使って認証していたアカウントにログインできなくなってしまいます。Google AuthenticatorはGoogleアカウントだけでなく、他社の2段階認証の手段としても使われており、利用範囲が広いほど、移行作業を忘れたときのダメージが大きくなってしまいます。忘れないように注意しましょう。
LINEのトーク履歴
上述した「クイックスタート」か「iTunes経由での移行」を行った場合は本作業は不要なのですが、データを失ったときのダメージが(人によっては)大きいので一応紹介しておきます。
LINEを移行する場合、旧端末にて「アカウントの引き継ぎ」設定をオンにし、36時間以内に新端末にてアカウント設定を行います。ここで、「トーク履歴のバックアップ」を必ず行いましょう。バックアップを行わずに新端末でアカウント設定をしてしまうと、トーク履歴が消えてしまいます。
登録された友だちやグループなどの設定はアカウントの引き継ぎをするだけで自動的に移行されますが、トーク履歴だけは、旧端末でバックアップしておかないと新端末で復元できないのです。LINEのアカウントは1台のスマートフォンにしか設定できないため、旧端末でバックアップせずに新端末で設定してしまった場合、あとで旧端末を使ってやり直そうと思っても、LINEを起動できないため叶いません。
私はこれを忘れたがために、過去に一度、それまでのトーク履歴を消滅させたことがあります。トホホ・・・。
ま、たいした話をしてるわけじゃないし、別にいいんじゃないの。
そこまでショックではないにしても、損した気分にはなるよ。
iPhoneを機種変更しても、少しの間は手元に置いておくのが吉
個人的な意見ですが、iPhoneに限らずスマートフォンを買い替えたときは、旧端末を少しの間だけ手元に置いておくのが吉。移行し忘れたものがあったときに、やり直しが効くからです。
人にもよりますが、スマートフォンにインストールされているアプリをすべて掌握している人は少ないのではないでしょうか。たまにしか起動しないアプリもあるはずで、「あ、このアプリ移行するの忘れてた」なんてことは普通に起こりえます。銀行系アプリを久しぶりに起動したら認証が突破できず、旧端末はもう売ってしまった・・・なんてことが起きれば、目も当てられません。
しかし、購入時に下取りなどですぐに旧端末を手放さなきゃいけないときもあるでしょう。そんなときのためにも、この記事で紹介した「見落としがちな作業」を事前に知っておけば、トラブルを未然に防げるはずです。ぜひ、参考にしてもらえれば幸いです。
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最後に
当ブログでは、病院に勤務するシステムエンジニアの私が、関係法令の改正やパソコンのトラブルシューティングなどをSE目線から紹介しています。
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