こんにちは。当サイトに訪問いただき、ありがとうございます。
医療事務の仕事をするうえでは、診療報酬点数表や薬価本などの参考図書が欠かせませんよね。これらの分厚い冊子を所狭しと机に乗せて仕事しているのではないでしょうか。
いっぽう最近では、そうした情報を網羅したWebサイトも登場しており、賢く使えば短時間で検索できるなど能率の向上につながります。
本記事では、私の医療事務経験から、仕事に役立ったWebサイトを5つご紹介します。ぜひ、日常の仕事にお役立てください。
しろぼんねっと
医療事務|保険診療点数|診療報酬|レセプト|調べるならしろぼんねっと
診療報酬点数表を網羅した検索サイト。「オンライン診療料」「創傷処置」などのキーワードで点数表を検索できます。
レセプト点検の熟練者であれば目次から掲載箇所の検討がつけられますが、初心者にはなかなか難しいですよね。点数を目次から辿れるということは診療報酬の知識が板に付いてきた証拠であり、そうなるのが望ましいのですが、慣れないうちは戸惑うもの。スピーディーに検索するためには、この「しろぼんねっと」が助かります。
さらに「しろぼんねっと」には、利用者同士が情報交換する掲示板があり、これがかなり参考になります。「これって算定できるでしょうか?」「こういう場合はどうしてますか?」といった意見交換が盛んに行われているのです。
算定できるか迷ったときは普通先輩に聞くものですが、先輩でも判断がつかなかったり、聞きにくかったり(笑)する場合は、参考にしてみましょう。
ちなみに、本についてはこちらの記事で紹介していますので併せてご覧いただければと思います。
病名略語検索
「カルテに書いてあるこの略語ってなんの病名なんだろう?」と思うこと、ありませんか? 医師が病名を記載する際、「DIC」「ALS」といった略称で書くことが多いものです。ネットで調べても、まったく別ジャンルの略称の解説が出てきたりしてさっぱり分からない・・・ということも少なくありません。
このサイトは、病名の略称に限定して調べることができます。調べたい略称を入力してEnterキーを押すだけで、使い方も簡単ですので、お気に入りに入れておくと便利ですよ。
検査と病気の関係
検体検査や生理検査は項目数が膨大のため、医事業務に就いてはじめのうちは「この検査は何のためにやるのか?」「何の病気を疑ってこの検査をやるのか?」がさっぱり見当つかないものです。医事業務の要であるレセプト点検において、どんな病名をつければよいのか分からなくなり、初心者が最も苦労するところでもあります。
このサイトでは、各種検査項目が異常値の場合に何の疾患が考えられるか、が分かりやすくツリーにまとめられています。検査項目から病名が追えるため、初心者にとって大変有用と言えます。
BML社 臨床検査項目検索
医事算定やレセプト点検において、患者に対する医療行為を深堀りするためにカルテを開けて、検査結果の値を見ることがあります。はじめのうちは、「HBs抗原って何の検査?」「どんな検査結果が戻ってくるの?」といった初歩的な疑問にぶつかるはずです。
BMLは検体検査の大手受託メーカーで、このサイトでは検査項目の概要や戻ってくる検査結果の中身を見ることができます。検査に対する理解が深まることで、医師が何を疑い検査したのかを推測しやすくなり、より実態に即した病名付けが可能になります。
検査に符合する病名を機械的に付けていては、医学的にも根拠の乏しいレセプトになり、査定・返戻の対象となってしまいます。医事業務に慣れてきたら、検査項目そのものに対する理解を深め、より査定・返戻の少ないレセプトに仕上げることが必要ですから、そのときにはこのサイトを駆使しましょう。
令和2年度診療報酬改定について
厚生労働省の診療報酬改定のページです。診療報酬改定が2年に1度行われるのはご存知の通りでしょう。改定して間もないうちは、「こういう場合は算定できるのか?」「このケースは要件に該当するか?」といった質問が全国あちこちから出てきます。そうした質問を取りまとめ、厚労省の公式見解として出される文書が「疑義解釈資料」と呼ばれるQ&Aになります。
診療報酬のプロである医事課の職員は、医師や看護師から「これってうちで点数取れるの?」「この点数取るのに必要な要件はなに?」とよく聞かれます。「医科点数表の解釈」に掲載されていない内容については、この疑義解釈資料からヒントを得るか、厚労省に直接問い合わせることになります。医事課職員であれば押さえておきたい情報です。
※上記ページは令和2年度のものですので、診療報酬改定のたびにページが変わります。ブックマークする場合は、ひとつ上の階層のこちらを登録してください。
医療用医薬品 添付文書等情報検索
医療用医薬品 添付文書等情報検索 | 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構
医薬品の添付文書を検索できるサイト。添付文書とは、主に医師や薬剤師向けに薬の効能や用法・用量、副作用などを説明した文書のこと。一つの薬でも、対象とする疾患によって用法・用量が変わることがありますので、請求する医事課も注意して見る必要があります。
医事業務に就きたての頃は、どの疾患に対応する薬なのかが分からず、レセプト点検時に毎度薬価本を調べては病名をつける、という作業の繰り返しになります。薬を覚えてくると「これは○○の病名が必要だな」と瞬時に判断できるようになりますが、それまでは調べるのに時間がかかって仕方ありません。本のインデックスを引くのが煩わしい、という方はこうしたサイトを活用するのも手です。
以上、医療事務経験者の私から、仕事に役立つWebサイトを5つご紹介しました。
医療事務の重鎮であるベテランさんのなかには、こうしたWebサイトを使うことは何か正道を外れるような印象を持つ人もいるかもしれませんが、今はスマホさえあれば何でも調べられる時代です。スマホ世代はちょっと指を動かすだけですぐに調べられるのですから、ベテランさんの考えも重んじつつも、必要に応じてツールを駆使することも考えてみてはいかがでしょうか。
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